一昔前に裁判傍聴がブームになった事がありましたが、それよりさかのぼる事10年以上前より
時代の先を行きよく傍聴に行っておりました。
時には、初デートで告知もなくいきなり女の子を連れていくと、意外に喜んでいたものです。
弁護士は、派手なネクタイをしたチャラい人が多いとか、被告と同伴の警察官が裁判中に居眠りをして
いたりとか実際に傍聴して知る面白い事も多いのですが、一番印象に残った裁判は以下の通りです。
ある日、法廷室の扉を開けて法廷を見るといつもの裁判には無い見慣れない物がありました・・・・。
ミニスカートの女性のマネキンが検事側の前にたたずんでいるではありませんか。
裁判が始まるすぐに痴漢の裁判と気付くのですが、私はマネキンが気になり裁判処ではありませんでした。
おおよその予想どうり、裁判が進むにつれ被告にとって地獄のような展開になってきました。
裁判長から『どの位置からどこをどのように触りましたかマネキンを使って実演して下さい。』
とまるで痴漢の五段活用のような質問があり、政治家のように『記憶に御座いません』と回答すればいいものを
真面目に被告は実演していきます。
それはそれは同じ男性としては笑うに笑えない凄まじい羞恥地獄の修羅場でした。
もうこれだけで充分贖罪をすませたのでないのですかと手をあげて発言しそうになる位の裁判でした。
それ以来、混んだ電車に乗車した時は吊革を両手で掴むようになり、同じような男性を見ると
この人も裁判を見た人だなと勝手に想像しておりました。
子供の頃、祭りの時に親に悪い事をするとあそこに行くと地獄の巻物をみせられたよう気分でした。